先見の明とミシンの授業

今日から本格的に授業が始まります。僕も正式にハーバードの大学院生です。うー、長い道のりだった。さて、今日の最初のクラスはブラケット先生の「教育ソフトウェア開発の理論」です。この先生は去年までここの教育工学部の理事をしていた偉い人らしいです。今年は先生が経営している会社の仕事が忙しいので理事を辞退したそうです。

まー、そんな感じで先生の自己紹介が始まりました。「私はホームページ制作、インターネットプロバイダーの会社を経営しています。…1982年から…。」ちょっと待って下さい。あんた82年っていったらまだFAXも普及してない時代ですよ。なんで、あんたそんなこと思ったの?先見の目っていうか気違いですよ。そんな感じで授業は進み、もう次のクラスの時間です。このクラスは「人間の認知能力とテクノロジーの利用法」です。基本的に「人間の考え方を理解しないと、コンピュータに人間を教えるようにプログラムできない。」と理論をもとにどのような教育方法が人間の認知能力に合っているかを勉強します。

さ、教授が来ました。なんか手に持っています。…ミシン!?そうです、ミシンです。そして、一言、「皆さん、ミシンの使い方を教えてください。」静まったクラスの中で一人の生徒が立ちあがりました。そして、教授にミシンの使い方を教えています。先生は教えてもらっている間、様々な質問をその生徒に投げかけます。「なぜ、ミシンはこんなに重いの?…なぜ、針は動くの?…なぜ、糸はこんな奇麗になるの?」はじめはくだらないと思ったけど、よく考えたら、ミシンについて解らないことがたくさんあります。いろいろ考えていると、急に先生が「人に物事を覚えてほしかったら、その事を本人に考えさせる必要がある。これは人間の認知能力を利用しています。」といいました。生徒に疑問を覚えさせることは大事だということです。しかも、僕らは教授に誘導されたのです。おもしろい。きっと、僕はこの授業を忘れないでしょう。本当にハーバードは凄いところです。

一言: 生徒とミシンは使いよう。

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このページは、森田 正康が1997年9月16日 14:31に書いたブログ記事です。

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